さん!今回のプロ技、赤点回避しましたー!」
「え、まじ!!なんだー、沢北やればできるじゃん!」
「いやいや、さんの補習のおかげっす!!ありがとございました!!」
「今回の範囲、難しいもんねー、私も去年苦労したからさ。エースを救えてよかったよ」
「あ、深津さん!というわけで俺赤点は3つっス!」
「全然誇れる数字じゃないピョン」
「3つってことは、とりあえずインターハイは大丈夫なんだね!?」
「大丈夫っす!!」
「きゃー!よかった、沢北よかったー!(頭よしよし)」
「いや、まじで先輩の、ギャッ!!深津さん!痛いすよ!!」
「沢北は早く練習始めるピョン。…
「なに?」
「補習ってなんの話だピョン」
「え?」
「沢北に補習したピョン?」
「あぁ、うん、今回のプロ技の範囲難しいから…え、ちょ、深津?」
「いつしたピョン」
「え、テスト週間入ってすぐ…あの、なんで私は壁際に追い詰められてるのかな…?」
「聞いてないピョン」
「深津が計算技術検定受けてた日だったし…急に決まったから…」
「……」
「…え、なに、深津、もしかして、」
「…なんだピョン」
「…顔が怖い」
「元々こういう顔だピョン」
「…妬いてる?」
「は?」
「…ごめんなさい」
「顔と言葉が一致してないピョン」
「いやだって嬉しくて」
「…その顔やめろピョン」
「ご、ごめん」
「まだ笑ってるピョン…チッ」
「し、舌打ちした!?」
「どこでやったピョン」
「え?」
「どこで補習したピョン」
「情報基礎室…ていうか先生もいたし」
「…2人っきりじゃないピョン?」
「うん、私の友達もいたし、1年生も他の先生に補習してもらってたよ」
「…」
「えー、と、言わなくてごめん…」
「…まぁ、結果も出たしよかったピョン…あいつの練習時間が削られるのは他の奴らにも影響するピョン」
「は、はい…」
「…もし次があれば俺も呼んでほしいピョン」
「う、うん…あの、深津、なんか、近くない?」
「ちょっと黙るピョン」
「え、ちょ、手、なに、?」
「…俺の頭もなでるピョン」
「…は?」
「早くするピョン」
「…(よしよし)」
「もっとピョン」
「は、はい…(よしよしよし)」
「…今日はこの辺にしといてやるピョン」
「…」
「…なに嬉しそうな顔してるピョン」
「え、だって、なんか、深津もそんな風に妬いてくれるんだなぁって」
「妬いてないピョン」
「…はいはい」
「…早くドリンク用意するピョン」
「はいはーい」
「…ムカつくやつピョン」
「そんな私が好きなくせに?」
「…自分で自分が信じられないピョン」
「…なんかムカつくな」
「もう休憩にするピョン」
「は!?嘘でしょ!?ボトルの準備間に合わないよ!」


(沢北)
(はい!)
(お前専門科目の授業は授業中に完璧に理解しろピョン)
(えぇ!?それができたら苦労してないっすよ!)
(うるさいピョン。二回同じこと言わせるなピョン)
(ひぃ……目がマジだ……)