「お邪魔します・・・」
「テキトーに荷物置いて座れよ」


土曜日の午前練習終了後。
彼氏である三井寿の家に初めてお邪魔しています。
緊張する・・・
意外ときれいにしてあるなぁ。え、なにこれ、写真とかいろいろ貼ってある!!意外ー!!


「えーと、お前オレンジジュースな。これチーズバーガー」
「ありがと」


三井家の皆さんは親戚のお家で法事だとかで、泊まりがけでお留守。
ちょうど土曜日だし、練習は運良く午前中だし、お家デートになるのは自然な流れだった。
嬉しいけど、なんかちょっと緊張する。若干震えかかっている手を必死に伸ばして飲み物を受け取る。
バレてない?バレてないよね?

あれ以来、妹が風邪をひいたり、練習が長引いたりしてゆっくりウチにくるタイミングもなくて、ほとんど寿に直接触れていない。
時間が無いからとただヤるだけみたいな行為は絶対にしないと決めたらしく、せいぜい添い寝とか、ちょっと深めのキスとかばっかりだ。それはもちろん嬉しかったし、少しの時間でもわざわざ会いに来てくれて、愛されてるのは感じる。
・・・でも。だからこそ、はやく寿に触れたいし触れてほしい気持ちも昂ってしまう。
二人っきりで、もちろん寿の部屋だからベッドもあって、久しぶりで、嫌でも意識してしまう。あぁもう、なんか私が欲求不満みたい・・・そんなんじゃないのに。と思う。


「限定味のこれ、悪くねーな」
「・・・寿それ何個目のハンバーガー?」
「え?5個目だけど。こそ、それだけで足りんのか?」
「見てるだけでもうお腹いっぱい・・・」


2人でひとまず昼食を、ということでハンバーガーを頬張る。
オレンジジュースをすすりながら寿を見ても、私のような緊張の気配がない。やっぱりホームだから?


はあいかわらず食べるのおせぇな」
「寿が早すぎるんだと思う…」


私が残ったポテトを一生懸命口に運ぶ傍らで、ハンバーガー7個とポテトLサイズと、チキンナゲットをペロリと平らげた寿はバスケ雑誌をめくっている。


「あ、この人」
「え?」
「陵南高校の仙道くん、私話したことある」
「なんでだよ?」
「夏の予選会場でタオル拾ってもらった」
「なんだその偶然」


ようやく食べ終わって、寿の読んでいる雑誌を覗き込む。
あんまりバスケのこと詳しくないけど、知っている顔が載っているとちょっと嬉しい。仙道くん、人気あるって聞いてたけど、確かにイケメンだったなー。


、ソースついてんぞ」
「え、うそ!?どこ!?」
「ここ」


穏やかな顔をした寿の手が伸びてきて、口元を親指でそっと拭われる。
そのまま指をなめ、寿がニヤリと笑う。いや待って、なにそれかっこいいんですけど?



「ひゃ!?」


見惚れていた一瞬の隙に、寿に抱き上げられた体が宙に浮く。
優しく着地した先は寿のベッドで。


「今日はしても、いいよな?」


返事をする前に、唇が降ってくる。


「あっ、んっ・・ふぁっ」
「ん・・・・・・」


ここ最近で、一番深くて激しい。寿の舌が容赦なく私の口内を侵してゆく。
ただでさえ緊張してドキドキしてたのに、もうやばい。


「ちゃんと息しろよ」
「んっ」


キスをしながら、寿が私が着ていたブラウスのボタンを一つ一つ外す。


「はぁ・・・この服、可愛いな」
「んっ・・・あり、がと・・・」


ていねいに脱がされながら、私の首筋や肩に寿の唇が落とされていく。


「相変わらず、色白いな」
「やっ・・・くすぐった・・・あっ」


そのまま、スカートのホックを外す。


「悪い、しわになったかも」
「いいよ、そんなの・・・」

なんか、すごい寿が優しい。
久しぶりなのにこんなに丁寧にされると、むしろ焦らされてるみたい。
はやく、して欲しい・・・・ぼんやりした頭でうっすらそんなことを考えてしまい、自分で自分にびっくりする。でも、止まらない。


「はやく触って欲しい?」
「な・・・っ!」
「すげーやらしい顔してる」


そう言う寿だって、めちゃくちゃやらしい顔してる。
でも言い返せなくて、私はその代わりに腕を伸ばす。


「寿ぃ・・・」


寿の首に抱きついて、そのままキスを交わす。優しいのに、激しい。漏れる吐息がどこまでもエロくて、どんどん我慢ができなくなる。

唇を離すと、今度はゆっくりキャミソールを脱がされる。
身につけているのは、もうブラとショーツだけだ。


「あっ、ひぁっ」
「んっ・・・・・・」


まだキスをして、服を脱がされただけなのに、体がとろけきってるのがわかる。
胸も何も触られていないのに、どうなっちゃったんだろう。


「可愛いな、このブラジャー。新しいやつ?」
「う、うん・・・」
も、したかったんだな」
「ば、ばかっ!」
「なんだよ、嬉しいぞ」


ブラのホックを外されて、やわやわと胸全体を包まれる。
たまにその頂をいじられて、私は喘ぐしかできなくなっていく。


「あっ、んあっ、ひさ・・し・・っ」
「こっちも、すごいな」
「ひゃぁっ!」


もう、触られなくてもわかる。多分、下着の意味をあんまり成していない。
こんなの初めてで、恥ずかしすぎて私は顔を両手で覆うしかない。


「脱がすぞ」
「んっ」
「すげぇ、とろとろ」
「やっ・・だっ・・・んぁっ」
「やじゃねぇだろ?」
「あっ、はぁっ」


ついに全ての衣服を取り払われて、全身に寿の愛撫が施される。



「あぁっ、んっ、やぁあっ・・・!」
「ここ気持ちいい?」
「やっ、わかんな・・・っ・・・ひぁっ・・・!」


寿の指が私の中に入ってきて、ゆっくりと動く。
いつもと同じような動きのはずなのに、久しぶりだからか快感の度合いが全然違って、ひたすらに声をあげることしかできない。


「あっ・・んっ、ひさ、し・・ぁあっ」
「なんだよ」
「・・・っあ、んっ、はやく、きてぇ・・・っ」
「っ、せっかく抑えてんのに、お前は・・・」


我慢できなくなって、自分でもびっくりするようなセリフがこぼれる。
でも、もう、ほんと、限界。はやく、寿を感じたい。


「今日すげーな」
「寿がっ、なんか、いつもとちがうからっ・・・!」


私の上におおいかぶさって、寿が優しい瞳でこっちを見つめる。


「今日は、今までで一番じっくり抱くって決めてたからな」


入れるぞ、と寿がゆっくりと腰をすすめる。
指とは比べ物にならない圧迫感と、それ以上の快感が私の体をかけあがっていく。


「・・あぁんっ・・・!」
「く・・・これやべーな、」
「あっ、やぁっ、寿ぃ、なんかっ・・・すご・・・いっ」
「っ、んな、締め付けんなよ…っ」


ゆっくりと寿が動き出す。いつもよりも私が狭いのか、それとも寿の大きさの問題なのか、中いっぱいに寿を感じて、私はもはや声も出ない。


「・・・はっ・・・ぁっ・・・ひさ・・・し・・・っ」
「は、、気持ちいいか?」
「んっ・・・ぁあっ・・・も、だめ・・・っ」
「イけそうだったら、我慢すんなよ」
「あっ、んあっ・・・やぁ・・・っ」


もう、何にも考えられなくて、ただただ寿の体にしがみついて、与えられる律動を受け止める。


「ひさしぃ・・・すきぃ・・・すき、だよっ・・・あっ」
「っくそ、我慢できなくなんだろ・・・っ」 
「あっ、な、に・・・っ、んあぁっ!」
・・・俺も好きだ」


今日初めて寿がちょっとだけ余裕のなさそうな顔をしたと思ったら、キスが降ってきて、動きがさらに激しくなった。もうだめ、やばい。


「・・!・・あんっ・・・ひさ・・し・・・っ、あっ、やっ、ふあぁああっ!」
「・・・っ・・・!」



頭の中が一瞬真っ白になって、腰がひくひくと跳ねる。それと同時に、寿の腰が深く打ち付けられて、強く抱きしめられた。




「よかったか?」
「・・・・聞かないでよ、そんなこと」


ずるり、と寿のモノが抜かれても、私は脱力しきったままベッドに沈んでいた。


が気持ちよくならないと意味ねーだろ」
「えっ・・・ひぁっ!?」


恥ずかしすぎて枕に顔をうずめていたら、下半身に何かが触れる感覚がして、びっくりして声をあげてしまう。どうやらティッシュで拭いてくれているらしい。


「えっ、なに、そんなのしなくていいよ!」
「恥ずかしがんなよ、今日すごかったから」
「もう・・・!」
「最後ちょっと余裕なくてごめんな」
「う、ううん・・・えと・・きもち・・・よかった・・・」
「そりゃよかった」


体も心も満たされて、幸せいっぱい、と思ったら、なぜかまた寿が私を組み敷いている。


「え・・・?寿・・・?」
「・・・お前、拭いても拭いてもあふれてくるわ」
「はっ!?」
「ほら」


くちゅ


「っ!?!?」
「まだまだ満足させれてないみたいだな」
「いや、ぜんぜんっ、そんなことはっ・・・ひゃぁっ」
「大丈夫、そのためにがっつり食べたんだからよ」
「えっ、うそ、っあ、んんっ」










特別な土曜日